「カイハツたたみボード」は、木材チップを高温で繊維化したものを板状に仕上げ、さらに熱処理を加えたファイバーボードです。一般的に「建材畳床」と呼ばれている畳床の素材の一部に使われています。
ダニにも安心、主流の畳床。
現在、住宅畳の支流である建材畳床の材料は多数ありますが、木質性ボードはメイン資材にあたるといえます。
この木質性ボードは、建材ボードにも使われていますが、「たたみボード」は密度を低く抑え硬さ(足触り)を柔らかくしています。
防虫・ダニ対策は万全
建材畳床は、ダニやカビ発生の問題をほとんど解消し、快適な環境を長くキープします。また、使用経過年数が10年15年などでも表面のムラがほとんどなく、ヘタリも少なくしっかりしたものになっています。
特徴
- ムラが無い
- 表面のムラが無く均一であるのはもとより、稲わら畳床の等級にもよりますが”わら素材”よりも長い間敷き面を保ちます。
- 吸湿、放湿性
- 木質性ですので当然に”吸湿、放湿能力”が”稲わら畳床”のようにあります。特に放湿能力は高いので湿気に対しては”稲わら畳床”より強いといえます。
- 防虫
- 原則としてダニの繁殖はなく、現在の住宅事情にマッチした衛生環境を保つことができます。
- 信頼
- 多量に使われるようになってから、かれこれ20~30年にはなります。耐久性は信頼できるものと言っていいでしょう。
- コスト
- それぞれのタイプによって値段はバラツキますが、稲わらに比べて木質チップの流通は安定してるといえます。
建材畳床 カイハツたたみボードのバリエーション
通常一般的なタイプは、ポリエチレンフォームをサンドイッチした「3層型(3型)タイプ」ですが、上級タイプでは「平成Ⅲ型」が好まれ、より足ざわりの感触を豊にしてくれます。
Ⅲ型 サンドイッチ型
「カイハツたたみボード」の間に、ポリエチレンフォームをサンドイッチした3層型の普及タイプです。
Ⅱ型
カイハツたたみボード”を上部に、ポリエチレンフォームを下部にした2層型。コンクリート・モルタル直敷き用の湿気対策に適切なタイプです。
オールボードタイプ Ⅰ型
「カイハツたたみボード」だけで構成したオールボード型。耐久・耐圧性にすぐれ、高級畳床として使われています。
平成Ⅲ型
Ⅲ型タイプの上に”防虫本麻シート”を構成して逢着されています。
足触りが格段によく、”稲わら素材”のような自然な感触を実現しています。
上層部のたたみボードを2mm薄くしてあり、厚みは通常と同じ仕様に仕上げます。
床暖房型
畳床下に”床暖房”を施工した場合に使用する畳床です。
ボード内部すべてに間隔的に穴があけてあり、床下からの伝熱を向上させています。また、補強材を用いて乾燥収縮を補っています。
ワラ畳ですと、乾燥して寸法が収縮し、極端な隙間が出てしまうほか、ワラ自身の繊維質がパサパサに崩れてしまいます。