畳の顔はなんといっても畳表です。イグサの青々しい香りの良さだけでなく、天然のイグサ畳表にはいくつか優れた機能・効用があります。近年中国産の畳表が流通的には主流ではありますが、当店では国産にこだわって良いものを選別し仕入れてます。国産の畳表についてご説明いたします。
天然いぐさ畳表
畳の顔はなんといっても畳表です。表面の気品ある色艶はもとより、イグサの内面にあるスポンジ形状により、”高い吸放湿性”があり空気を浄化する性質があることもよく知られています。元々畳表の原産地は備後地方(広島県)が有名でしたが、今では国産品のほとんどが熊本県産のイグサが主となっています。
品質
イグサの長さは100cm~150cmで、一般的に長いイグサを使った畳表ほど良質とされています。それはイグサの質が良い中部分が多く使えるからであり、畳表のヒゲ(はじ突き出し部分)の長さで判断することができる。
また、イグサの織り込み量を”打ち込み”というが、織り込み量が多いほど表面が積んでいて美しく、痛み方も少ないです。
畳表生産地
イグサの栽培・織り込みは、西日本に各生産地がありますが、代表的な地方ですと下記のようになります。
- 熊本県(肥後)
- 佐賀県(肥前)
- 福岡県(筑後)
- 広島県(備後)
- 岡山県(備前)
この中で名称もよく知られる”備後表”ですが、現在ではイグサ栽培量がすくなく価格も高価な方となります。日本国内では熊本県が一番の栽培・生産を誇りますが、しかし現在では中国栽培生産量の方が大幅にシェアをうわまっている状態です。日本の農業・製造業の厳しさも、伝統的な畳分野でもうかがえます。
畳表の経糸
イグサを畳表に織り込むには、泥染め乾燥したうえで品質別に選別されたイグサを一本一本縦糸で織り込みます。
この縦糸には麻糸、綿糸などの種類があり、イグサの打ち込み(重量)を左右させます。一般的に麻糸の方が綿糸よりも「打ち込み」が多く畳表の目が積んで良質なものとなります。
普通畳表(丸イ イグサ)綿経引通表
麻経引通表
マニラ麻経引通表
琉球畳表(七島イ イグサ)